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介護付きのツアーが高齢者に人気 2007/08/28
海外も法事も「旅の楽しさ再発見」
 ヘルパーが同行し、移動や入浴、トイレなどの介助をするツアー旅行が高齢者に人気だ。体が不自由になると「旅行は無理」とあきらめがちだが、介護のプロと一緒なら安心して出かけられる。

 やや割高だが、旅の楽しさを改めて実感できそうだ。

 東京都町田市の松尾繁利さん(83)と妻の良子さん(77)は今春、徳島県内の寺23か所を巡る7日間のツアー「バリアフリー四国八十八か所霊場巡拝・心の旅」に参加した。

 60代のころから夫婦で「いつかお遍路を」と夢見てきたが、繁利さんは72歳の時、脳内出血で倒れ、右半身マヒに。良子さんも足が悪く、あきらめていた。

 しかし、介護付きのツアーがあることを知り、参加を決めた。ツアーは10人定員で、ホームヘルパー2級の資格を持つ「トラベルヘルパー」と添乗員が各1人ついて料金は一人約25万円。

 「手を引いてもらったり、時々車いすに乗せてもらったりしながら回りました。お寺を前にすると心が洗われ、本当に来てよかったと涙が出ました」と良子さん。

 繁利さんは自分の乗った車いすを押してもらったり、毎晩の入浴を補助してもらえるよう、さらに14万円を払い、専任の介護福祉士を頼んだ。

 ツアーを企画したのは旅行会社「エスピーアイ あ・える倶楽部(くらぶ)」(東京)。初めての試みで、秋には高知県内での巡拝ツアーも予定している。

 このほか、同社ではトルコやイタリアなどを巡る5商品を販売。また、故郷での法事や墓参りといった個人的な「お出かけ」にトラベルヘルパーが付き添うプランもある。

 「遠出したくても家族や周囲に遠慮し、あきらめているお年寄りは多い。しかし、こうしたサービスを利用すれば、旅する楽しさを再び味わってもらえるはず」と、同社の伴流(ばんりゅう)高志さんは話す。

 旅行会社「クラブツーリズム」(東京)でも、高齢者らを対象に、昨年から介護付きツアーを始めた。ホームヘルパー2級以上の資格を持つ「トラベルサポーター」がリフトバスに同乗し、首都圏を巡るバスツアーが主力商品だが、海外や国内ツアーも毎月約20商品ある。介助の必要度に応じて、バスツアーなら1日あたり6000〜1万1000円割り増しになる。

 「要介護5の人もいます。家に引きこもりがちな人が外に関心を持つきっかけにしたい」と同社は話す。

 介護付き旅行の場合、ヘルパーの力量が大きく問われる。そのため、優秀な人材を確保しようと、両社ともにヘルパーの有資格者などを対象に、旅先での介助法や技術などを教える講座を開き、人材育成にも力を入れている。

 「旅行好きの団塊の世代らが社会貢献の一環に受講するケースが増えてきた。こうした旅行を広げるためにも、旅を楽しむ人、支援する人を増やしていきたい」と同社の長橋正己さんは話している。

(2007年8月23日 読売新聞) 
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